【2015年4月30日「ゲーム(仕事・人生)】

2015.04.30 Thursday 12:48
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    いつも、ご一読いただき、本当にありがとうございます。
    多くの方に訪問していただいていること、心より感謝いたします。
    この子育て・教育ブログは「私自身への問いかけ、言い聞かせ」として書かせていただいています。
    ですので、文体は常体です。フランクな表現を織り交ぜてもいます。
    そのあたり、どうか、ご了承ください。


    先生が怒っている。

    私の主治医。

    なかなか手強い生活習慣病。

    先生の顔は笑っているが、文字が怒っている。

    検査結果の数値の横に先生の文字が…。

    高値!!

    !!をつけるほど、高いとは思わへんけどな…。

    「お酒、減らしましたか?」

    「できませんでした…」

    前回の検診で、先生と、力強く、約束をしていた…。

    「薬、1日2回に戻そうかな」

    「先生、今度こそ、頑張ります!」

    ダメな患者である。


    あれから、半月ほどが過ぎた。

    週6日飲んでいたアルコールを週2日に減らした。

    1日に飲む量も減らした。

    妻にも、我が子たちにも、週2日宣言!!をした。
    !!をつけるほどの事でもないが…。

    次の検査は6月。

    先生を喜ばせたい…と素直に思う。

    彼女には不思議な力がある。

    以前に数値が正常になった時、自分のことのように喜んでくれた。
    今回、彼女は自分のことのように残念がってくれた。
    そして、真顔と!!で彼女の本気を私に伝えてくれた。

    彼女の人間性。それとも、彼女のスキルか?

    人間性とスキルは重なり合う部分が多い。

    彼女はどちらも持ち合わせた素晴らしい医師なのだと思う。

    先生、私、今度こそ、数値目標、達成します!!


    煙草をやめた。もう半年以上経つ。
    そして、お酒の飲み過ぎをやめた。

    もう1つ、やめたことがある。

    「もう!」

    思い通りにいかないときに発する「もう!」をやめた。

    きっかけは、我が子たち。

    1号(7歳の息子)がよく言っていた。

    妻に対して、よく言っていた。

    それを2号(4歳の娘)が真似をする。


    「みんなで一緒にやめるぞ」

    家族4人みんなでやめた。

    いや、やめようと必死こいている。


    「あっ!今、“もう!”って言うた!」

    「ごめんなさい」

    こんな繰り返しである。


    やってみるとわかる。

    私と妻が一番よく言っている。

    子どもたちに対して。


    今朝、2号が私を起こしに来る。

    「チチィ、起きて。おんぶ!」

    「おお、おはよう」

    すると、1号もやって来て、寝ころんでいる私にダイビング。

    「1号も、おんぶ!」

    「もう!痛いねん。でかいねん!」

    「あっ!今、“もう!”って言うた!」

    「ごめんなさい」


    1号はほとんど言わなくなった。

    その代わりに…。

    「にょーお!」

    「ええ!」

    などと言っている。

    「それも一緒や!(笑)」

    まあ、楽しみながら、お互いを高め合えればそれでいい。


    「もう!」

    「何や!」

    こうやって、不要な争いが起こる。


    「もう!あっ!ごめんなさい」

    ごめんなさい。

    たった一言そう言えば、お互いの心は穏やかになる。


    「今のは…」と言いたいところも「ごめんなさい」と言う。

    ゲームだと思うこと。

    私が見つけたコツの1つである。

    It’s a game.

    「遊びだよ」

    「試合だよ」

    「競争だよ」

    そう思って、思い切り、ゲームを楽しむ。

    形容詞のgameにはこんな意味がある。

    「勇敢な」「くじけない」「元気がある」

    I’m game.

    「受けて立つよ」

    「本気でやるよ」

    gameだからこそ、平気でやる。
    gameだからこそ、本気でやる。

    私はそう解釈している。

    そうやってでも、お互いを高め合えればそれでいい。


    せっかく、出会えたのだから。

    笑い合っていこう。

    助け合っていこう。

    そして、高め合っていこう。

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    【2015年4月27日「大好き!(子育て)】

    2015.04.27 Monday 13:18
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      「2号(4歳の娘)に最後は決めてもらおう」
      「2号、チチィとハハとどっちがいい?」


      2号は私を指さした。


      2号の初めてのミニ運動会。
      1号(7歳の息子)のサッカーカップ戦。
      同日開催。


      私は初めての2号に決定権を与えた。


      「やっぱり…」


      1号が残念そうに下を向いた。


      「チチィは1号のサッカーの試合も見たい」
      「でも、チチィの声がなくても、強いプレーができた!」
      「そんな報告が聞けたら、チチィはもっと嬉しい」


      「…うん、わかった!」



      ミニ運動会。


      小さい。
      わかっているつもりだったが、小さ過ぎる。
      同級生みんなの中にいる2号を見て、そう思った。
      一番大きい子と比べると半分くらいの大きさに見えた。


      本気の充実感溢れる体操。
      140度ぐらいのお辞儀。
      お見事である。


      外では、真面目に、やっている。
      そう思っていたが、そうではない場面もあった。
      彼女は、時に、砂遊びをする。
      そうなんや…と少し驚いた。


      かけっこ。
      4人中、見事に1等賞!
      ゴール付近では流す余裕さえあった。


      1号は年少時は3人中2位。年長時は4人中4位。
      そこから、トレーニングを重ねて、10月の大運動会のリレーで優勝。


      1等賞を目指して、すぐに1等賞を獲った2号。


      お見事!


      そう思う反面、1等賞の価値って何だろう…と思った。


      年少と年長合同の体操。


      そして、保護者も参加する誕生日ダンス。


      「10月生まれの人!」


      年少も年長も親もみんなで手をつないで輪になって回る。
      そして、最後は決めポーズ。


      私は2号のお友達と1号の同級生のお母さんと手をつないで回る。
      そして、決めポーズ。楽しかった。
      それを見ていた2号も大喜びだった。


      体操と園歌。
      2号は入園前から園歌を覚えていた。
      私も2号もこの歌が大好き。山登りの最中もよく歌っていた。
      2号は両手を後ろに組み、誰よりも堂々と歌い上げていた。



      大急ぎで帰宅して、ふたりで、すぐに駅に向かう。
      電車を乗り継いで、サッカー場へ。


      私の声がなくても、1号は強いプレーをしていたと妻から聞いた。


      「股抜きからのシュート打てたで!」


      1号も嬉しそうに報告してくれた。


      2試合を消化して1勝1敗。残りの2試合を観戦したが1敗1分。
      予選リーグ敗退。


      2年生になって、さらに激しくなる試合。
      プレーのスピードや強さのレベルが一気に上がったように感じた。
      そんな中で、出来不出来はあっても、強いプレーをしている1号。
      それが何とも感慨深い。


      試合と試合の合間に、自主トレをしていた1号。
      そんな彼に、見ず知らずの別のチームの5年生が声をかける。
      そして、特訓が始まる。何やら5年生がアドバイスをした。
      すると1号のシュートの威力が一気に増した。
      サッカーっていいなぁ…と思った。


      翌日、妻がふたりを大きな公園に連れて行ってくれた。
      そこにサッカーを楽しむお父さんと3年生がいた。
      1号は自分で、見ず知らずの3年生に声をかけた。


      「入れて!」


      人見知り王の1号が…。


      サッカーっていいなぁ…と思った。


      「1号のサッカーのうまさに、びっくりしてたで」


      お父さんも3年生もサッカーは素人だったらしい。



      試合を終えて、帰宅途中の車中で、話し合う。
      2号の1等賞のおめでとうをどうするか?


      ケーキになったり、スシローになったり、2号の気持ちはコロコロ変わる。


      「冷麺食べたい!」


      「1号は関係ないやろ(笑)」


      「股抜きからのシュートできたで!」


      「それは嬉しいけど、おめでとうじゃないわ(笑)」
      「よし、とにかく、スーパーに行ってみよう!」


      結局、わらび餅、ポテトフライ、リンゴジュースと2号が決めた。
      ついでに、1号が冷麺を買った。
      それまで、1号のおめでとうに2号はいっぱい便乗してきた。
      だから、1号の冷麺は“あり”である。



      帰宅後、夕食を終えて、家族4人で私が撮影したミニ運動会を観た。


      幼稚園が大好き!


      2号のその思いが改めて伝わってきた。



      サッカーが大好き。幼稚園が大好き。


      大好き!が人を強くする。


      もっとやりたい!が人を強くする。



      あと10分で、テレビでJリーグが始まる。


      「もう、自分で洗うわ!」


      私と一緒に風呂に入って、生まれて初めて、1号は自分で洗った。
      妻と入るときは、ずっと前から、身体も頭も自分で洗っていた。


      初めて見た。


      もう、誰がどう見ても、ふつうの少年だった。



      大好き!が人を強くする。



      大好きなことがある。


      大好きなことをやれている。


      大好きな人がそばにいる。



      まずは、今に感謝しよう。


      そして、今日も一日、楽しもう。



      さあ、今日は誰に喜んでもらおうか?


      もっともっと喜んでもらうために、何をしようか?

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      【2015年4月26日「本当のこと(子育て)】

      2015.04.26 Sunday 22:41
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        午前6時30分。

        「ああ、いい夢見た!!」

        そんな元気な声を出して、トイレへと向かってくる1号(7歳の息子)。

        元気な声。元気な足音。そして、元気なおしっこの音。

        目が覚めた。


        「“幻の緩チチィの巻”やで」

        夢のタイトルである。

        10億円のDSを私に買ってもらった。1日10時間やってもいい。
        外に出れば、ガンバライジングは1日2回OK。妖怪ウォッチゲームは3回OK。

        そんな緩すぎる私の夢だったという。

        私の財布はスッカラカンで、何も買えなくなった。
        1号は視力が悪くなり、メガネを20個ほど重ねないと見えないようになった。

        「チチィも1号も、めっちゃ困ってたで(笑)」

        「うん。いい夢や。いい終わり方や。夢でよかったな(笑)」

        どこまでが本当に見た夢で、どこからが1号の創作なのか?
        とにかく、彼は私を楽しませようと一生懸命話してくれた。
        その心が、たまらなく嬉しかった。


        「大人になったら、お金ちょうだいな!」

        1号と私の会話を聞いていた2号(4歳の娘)がそう言う。

        「大人って何歳?」

        「15歳」

        「15歳か。半分大人やな。なんで、お金ほしいんや?」

        「チチィの好きなピーナッツとかいっぱい買ってあげるから」

        私のお酒のつまみ。

        彼女は今、買い物で自分でレジに行くのが嬉しくてたまらない。
        そんなとき、彼女はひとりでやり切りたがる。
        だから、彼女はいつも、私に遠く離れるように指示をする。

        1号の夢の話を超える嬉しい話。
        それを2号なりに一生懸命に考えて話してくれたのだと思う。
        その心が、たまらなく嬉しかった。


        「15歳のお小遣いって何円ぐらい?」

        1号がカットインしてくる。

        「1ヶ月、3,000円ぐらいちゃうか?」

        「ええ?多くない?」

        ずっと、その心でいてくれ。

        「1日100円やぞ」

        「ええ?ガンバライジング1日1回できるやん!」

        「そうやな」

        「チチィ、紙のお金じゃなくて、全部100円玉でちょうだいな!」

        妻も私も爆笑だった。


        親孝行。

        親孝行は3歳まででやり終えている。
        そんな考え方がある。

        本当のことだと思う。

        3歳はあくまで目安の年齢。

        幼き頃の理屈のないかわいらしさ。
        いっぱいの“はじめてできた!”の感動。

        我が子たちも数えきれないほどの親孝行をしてくれている。


        親孝行。

        親孝行は親が元気なうちにしておくべきだ。
        そんな考え方がある。

        本当のことだと思う。

        だから、我が子たちには、この言葉を残しておこう。

        いっぱいの親孝行をありがとう。


        親孝行。

        親孝行とは、親があの世へ逝ってからするべきだ。
        そんな考え方がある。

        本当のことだと思う。

        子育てのゴールは自立である。

        例えば、我が子たちが、今の私の年齢になったとき。

        強く優しく生きてくれていたら。

        これほどの喜びはない。

        だから、私は、昨日も今日も明日も、父親を全うする。


        本当のことはたくさんある。

        正しいことは1つではない。

        親孝行1つとってもそうである。


        午後7時50分。

        仕事を終えて、我が家へ向かう道を歩いていると…。

        「チチィ!おかえり!」

        2号が走って来た。

        夢かと思った。

        そして、1号も走って来た。

        「会議、終わった!」

        私の仕事の会議のことを言っているのだと思った。
        違った。
        町内会の会議に行って、今帰って来たということだった。
        この4月から妻がマンションの組長になった。

        「今日な、○○公園に行って来て、大きい滑り台…」

        「今日な、○○公園でサッカーしてる子がおってな…」

        「今日、会議でな、サッカーの監督と◇◇ちゃんのお母さんが…」

        「今日、うどんと寿司を…」

        我が子ふたりがカットインを繰り返す。

        どの話も、本当のこと。


        本当のことはたくさんある。

        正しいことは1つではない。


        正しさは競うものではなく、お互いを高めていくもの。
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        【2015年4月18日「今を楽しむ(子育て)】

        2015.04.18 Saturday 18:34
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          この子育て・教育ブログは「私自身への問いかけ、言い聞かせ」として書かせていただいています。
          ですので、文体は常体です。フランクな表現を織り交ぜてもいます。
          そのあたり、どうか、ご了承ください。


          「6時間授業はどうやった?」

          先日、初めての6時間授業を経験した1号(7歳の息子)に聞く。

          「疲れたわ…」

          「そうか」

          「でもな、6時間授業で、いいことがあるねん」

          「そうなん!何?」

          「休み時間が増えること」

          「そうか。そうやな」

          「それが楽しいねん!」

          「君は凄いわ」

          素晴らしい考え方である。


          いかにして、今を楽しむか?という考え方。

          今を大切に生きるということ。

          今の時間を大切にするということ。

          今、目の前にあることを大事にするということ。

          今、目の前にいる人を大事にするということ。

          彼はそれができる人である。

          師匠と呼ぼうか?


          2号(4歳の娘)とふたりで幼稚園に行く。

          幼稚園の手前に、最後の道路が横切っている。
          そこを渡れば、幼稚園専用の一本道がある。
          そして、門をくぐって、教室へ。

          その最後の道路の手前で、バイバイをする。
          初日からそうしている。
          1号がそれをできたのは…はっきりと覚えていない。
          でも、かなりの時間を要したのは確かである。

          2号は左右の確認をして、小走りに道路を渡る。
          そして、振り返り、もう一度、私にバイバイをして、走り出す。
          その後ろ姿を見送る私。

          小さい。本当に小さい。
          おそらくはクラスで一番小さい。
          背の高さだけではない。身体のサイズが小さい。
          1号のおさがりでさえ、ぶかぶか。
          それがまた、たまらなくかわいい。

          でも、心はお姉さん。
          彼女はお友達を助けている。
          まだ、ひとりでボタンをかけることが苦手なお友達を。

          担任の先生が家庭訪問でそんな報告をしてくれたという。

          今、目の前にいる人を大事にするということ。

          彼女もできている。

          2号の初めての幼稚園。その1週間が終わった。
          昨夜、帰宅すると、1号と並んで、いつものように眠っていた。
          まさに「ふう…やり切ったで」という充実感に満ちた寝姿だった。


          「明日は、ふたりで、コーヒー飲めるかな?」

          昨日の朝、妻とふたりで飲めた。

          1号は小学校、2号は幼稚園。8年ぶりのふたりの時間。
          1時間ほど駅前の喫茶店でゆったりとした時間を過ごす。

          実に不思議な気分だった。

          私はそのまま、仕事のために駅へ向かう。

          我が家とは逆方向にある駅まで、妻はわざわざ見送りに…。

          違った。同じ方向にスーパーがあった。

          そんなオチがあったことで、笑い合えて、ふたりの時間を終えられた。

          それでよかった。


          今朝の1号のサッカークラブの練習。
          2号を連れて3人で行く。
          練習の途中で、私は2号と山登り。
          そして、また、グラウンドへ。

          本当にうまくなった。そして、強くなった。
          今日は特にそれを感じた。

          運動については、かなりどんくさいのに…。
          サッカーをさせると、ちょっとだけ、かっこよくなる。

          最後の締めくくりの試合で、見事なワントラップシュートを放った1号。
          宙に浮いたボールをワントラップしてシュートを打てたのは初めてである。
          コーンとコーンの間がゴール。
          1号が放ったライナーシュートはほんのわずかコーンよりも高かった。

          後半戦も積極的にシュートを放ち、同点のオウンゴールを呼び込んだ。
          積極果敢に強いプレーをやり続けることもできていた。
          今日、私は、練習中、彼に一切声をかけていない。

          彼はすべての練習を終えて、こう言った。

          「出したい力、全部、出せた!」

          彼の考え方、心の構えには驚くばかり。

          師匠、お見事!

          彼は私を大いに喜ばせてくれた。
          私は元気100倍で仕事へと向かった。

          今、目の前にあることを大事にするということ。
          今、目の前にいる人を大事にするということ。
          その思いを電車の中で確認して、仕事に立った。

          イングの会社説明会。

          必死になって就職活動をしている学生たち。
          彼ら彼女らの自己実現の場の候補の1つとしてイングを選んでくれた。
          まずは、そのことに「ありがとう」を言った。

          そして、来てよかったと喜んでもらう。

          そのために…。

          「出したい力、全部、出せた!」

          師匠、私も、できました!


          いかにして、今を楽しむか?

          それは今を大事にするということ。

          そして、もっとできるようになるために、必ず振り返ること。

          明日、誰かに、もっともっと、喜んでもらうために。

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          【2015年4月17日「今日は何ができるかな?(子育て)】

          2015.04.17 Friday 07:11
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            いつも、ご一読いただき、本当にありがとうございます。
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            そのあたり、どうか、ご了承ください。



            2号(4歳の娘)の幼稚園が始まった。
            今日で5日目。毎朝、ルンルン気分で通っている。


            1号(7歳の息子)とは全く違う。彼は2日目まで泣いた。
            教室の前で私の足にしがみついて泣いた。
            先生に強引に引き裂かれたことを今でもしっかりと覚えている。


            3日目からピタッと泣かなくなった。
            そして、無類の幼稚園好きへと変貌を遂げた。


            2号は泣くことなど一切ない。
            初日に、ふたりでマンションを出て、車道の端を歩き、右に曲がる。
            そこから山に向かって歩いて、次は、左に曲がる。
            そこからはひたすらに細い一本道。車は通れない。
            3分も歩けば、幼稚園に到着する。


            「じゃあ、いってきます!」


            「ええ!違う、違う!」


            2号はそこから、ひとりで行く気だった。


            「行けるで」


            「そうか。でもな、チチィ(父)が先生に怒られる」


            そんな始まりだった。


            初日は私の定休日だった。だから、お迎えにも行けた。
            最初の3日間は、その日の様子を先生が説明してくれる。
            2号の担任の先生は1号が年長時の担任の先生である。
            説明が終わって、先生が椅子に座っている園児たちに言う。


            「1、2、3で、立つよ」


            2号は目をキラキラさせて、前のめりになって、うなずいている。


            こんなん、したかってん…という表情である。


            「帰りの挨拶するよ」


            うんうんうん…とますます前のめりになる2号。


            見事な兄譲りの90度のお辞儀だった。



            彼女の憧れは1号。その先に妻や私がいる。

            1号は小学校、妻は家の仕事、私は外で仕事。

            そして、2号は幼稚園。とうとう、仲間入りである。

            それが嬉しくてたまらない様子。


            「今日も、仕事やわ…。チチィ(父)も頑張ってね」


            そんなことを言いながら、彼女は幼稚園に向かう。



            「今日は何ができるかな?」


            いつまでも、そんな思いで、生きてほしいと思う。


            私は今もなお、そう思って生きている。


            私がそうやって生きている限り、だいじょうぶだと思う。



            1号の2年生生活も順調そうである。


            休み時間の話。
            ドッジボール、ハンドボール、そして、ハンドベース。


            給食の話。
            おかわりができた。タイムアップでできなかった。


            昨日は初めての6時間授業があった。
            5、6時間目が彼の大好きな図工だった。
            得意でもないのに、上手くもないのに、彼は図工が好きである。


            順調である。



            毎朝、朝食時の限られた時間の中で、ふたりの報告を聴く。
            問いかけて、問いかけて、話を深めていく。
            そうやって、現状把握をしながら、ふたりの学力の土台をつくる。


            報告がひとりからふたりになった。所要時間は今までと同じ。
            1号とは、ここで話をしておかないと、週末まで、話す機会がない。
            2号とは、幼稚園への道中で話せるが、1号に偏ると泣く。
            また、今は2号のほうが話題が豊富である。
            私の力量が試される。朝から集中力を高める。
            そして、力を抜いて、会話を楽しんでいる。


            ふたりになっても、時間が同じでも、できる。


            やればできる。いや、やると決めたらできる。


            考え方が変われば、まだまだできることはいっぱいある。


            だから、「今日は何ができるかな?」と思って生きられる。



            変わったと言えば…。


            1号がひとりで学校に行く。
            2号が私と一緒に幼稚園に行く。
            仕事が昼からの時は、私は家に戻る。
            そして、妻とふたりきり。


            8年ぶりである。


            しかし、妻はヨガ教室に行く。
            私はひとり、筋トレをして、予定より2時間も早く仕事へ行く。


            翌日、今度こそと、妻に声をかける。


            「2号を送ったら、コーヒーでも飲みに行こか?」


            「うん、行く」


            しかし、幼稚園から戻ると…。


            「コーヒー、明日でもいい?」


            「ええよ」


            主婦という仕事は、母親という仕事は、いつもチャレンジングである。


            私は予定より2時間半も早く家を出て、ひとりでコーヒーを飲む。
            ちょうどよかった。ゆっくりと本を一冊読むことができた。



            「明日は、ふたりで、コーヒー飲めるかな?」


            私は今もなお、そう思って生きている。


            私がそうやって生きている限り、だいじょうぶ…だと思う。



            オブザーバーとして参加した会議の最後で、一言求められた。


            こんなことを言ったのだと思う。


            「今日は誰に喜んでもらおうか?」
            「今日も誰ひとり傷つけないぞ。そう思っていても、きっと、誰かを傷つけている」
            「だからこそ、今日は誰に喜んでもらおうか?」


            そんな思いで、私は生きている。


            私がそうやって生きている限り、我が子たちはだいじょうぶだと思う。


            人が生まれながらにして持つ相手を喜ばす力。
            我が子たちのこの力は、どんどん伸びていくはず。


            一切の見返りを求めず、ただただ相手に喜んでほしいと思う心。
            これほど強いものはないと私は思う。
            私はこの心が大好きである。


            相手が笑う。自分も笑う。みんなが笑う。


            これほど、強いものはない。

            category:子育て | by:武本貴志(たけもとたかし) | - | - | -

            【2015年4月13日「もう、やめたい…(子育て)】

            2015.04.13 Monday 14:39
            0

              いつも、ご一読いただき、本当にありがとうございます。
              多くの方に訪問していただいていること、心より感謝いたします。
              この子育て・教育ブログは「私自身への問いかけ、言い聞かせ」として書かせていただいています。
              ですので、文体は常体です。フランクな表現を織り交ぜてもいます。
              そのあたり、どうか、ご了承ください。



              1号(7歳の息子)のサッカークラブ。
              ホームでのカップ戦。3試合を戦った。


              結果は1勝1敗1分。


              1号は3試合すべてにバックスとして出場した。


              クールなエース、そして、コーチが1号を指名した。
              たったひとりのバックスだけを決める。
              あとの選手たちは自由に攻める。
              そういう作戦である。


              たったひとりのバックス。


              1号はキーパーの前で、チームの最後の砦となる。


              1試合目は1対1の引き分け。
              おそらく実力では相手チームが上だった。
              前半戦のラッキーゴールが引き分けの決め手だった。


              2試合目は2対5で敗北。
              この相手チームもまた、実力は上である。
              前半戦は2対2の同点だった。
              後半戦で一気にやられた。


              3試合目は2対0の勝利。実力通りの結果。



              私は1試合目が終わった後、1号に問いかけた。


              「なんのために、ボールを奪いに行く?」


              「ピンチを防ぐため?」


              「うん。じゃ、なんのためにピンチを防ぐ?」


              「反撃するため?」


              「反撃して、どうするねん?」


              「点をとる」


              「そうや」


              1号はワンプレーで終わることが多い。
              ボールを奪えば奪ったで動きが止まる。
              ボールを奪われたら奪われたで動きが止まる。


              「チームが点をとるために、つなぐんや」

              「ひとりでやるな。みんなにボールをつなぐまで動くんや」
              「チームが点をとるために、味方につなぐのが責任や」
              「ドリブルで行く。パスを出す。それは自分で決めたらいい」
              「自分で決めると思ったらシュートを打てばいい」
              「まずは、ボールを奪いに行く。相手が嫌がるまで動き続けることや」


              「わかった!」


              1号がボールを奪うことに成功したのは数えるほどだった。


              しかし、相手は確かに嫌がっていた。
              だから、相手チームはことごとくチャンスを逃した。


              そして、1号のプレーが起点となり、チームのチャンスが広がった。
              そんな場面が何度もあった。そこから得点につながる場面も2度あった。


              「プレス、かけ続けたで」


              満足げに1号はそう言った。
              Jリーグ鑑賞で学んだ言葉なのだろう。
              そのイキった物言いが、なぜだか今回は頼もしかった。


              1号は、プレスをかけ続けることで、確かにみんなにつないでいた。
              1号のバックスで、チームの生産性は最大化されたのではないか?
              その証拠に、彼がベンチにいた2試合目の後半戦は全くの別チームだった。


              不思議な男である。
              技術は未熟でどんくさい。スピードもない。身体も小さい。
              それを、人一倍の真面目さ、本気さ、そして、努力でカバーする。


              私はそんな彼の生き方が大好きだ。



              午前中で試合を終えて、1号、2号(4歳の娘)と山登り。


              さあ、下ろうかと思ったとき、1号が言う。


              「うんち、したい…」


              「そうなん…。下のコンビニでトイレ借りよ。がまんできるか?」


              「たぶん…」


              「先にひとりで行ってもええで」


              1号は猛烈なスピードで山を下って行った。


              ひとりでいけるやん…。



              「1号?」


              「何?」


              無事に着いて、間に合ったようである。



              山のふもとの公園。


              鉄棒があった。


              「逆上がり、やってみ」


              あの年長時代の2カ月にも及ぶ逆上がり特訓を思い出す。


              まったくできなくなっていた。

              本当に、全くできなかったあのときと、同じ風景である。
              コツを忘れている。


              コツを伝えた。
              成功イメージが戻った。
              すぐに2回できた。あと1回できれば終わり。でも、それができない。


              「チチィ(父)、うんち…」


              2号をコンビニに連れていく。


              「ひとりでやっとけ」


              「はい」



              「できたか?」


              「できた」


              「よし。見せてくれ」


              「はい」


              できない。


              1号は泣き出した。
              悔しさと情けなさ。それ以上に、痛さ。
              彼の両親指の付根にはマメができて皮がめくれている。


              「もう、やめるか?」


              「やる!」


              でも、できない。


              「○○公園に行こう。あそこのほうが慣れてるやろ?」


              「ここでやる!」


              「行くぞ」


              「なんでやねん!」


              移動中。


              「絆創膏、買ったろか?」


              「うん!買って」


              そして、絆創膏を貼って、逆上がりにトライ。


              クルンと回った。


              「あと1回!」


              何度かの失敗のあと、クルンと回った。


              「OK!」


              ラッキーな男である。
              逆上がりができなくなったくせに…。
              そのおかげで、妖怪ウォッチ絆創膏を手に入れて…。
              そこには妖怪ウォッチメダルもついていて…。


              ついでに、全くの無傷の2号も同じものを手に入れて…。


              自分のそんな緩さを、私はそんなに嫌いではない。



              「もう、やめたい…」


              1号は途中でそう言った。


              「よっしゃ。1号、いけるわ。そう思えたら、いけるわ」


              私は1号にそう言った。



              もう、やめたい…。もう、あかん…。


              そこからが本当の始まりである。



              だから、逆上がり、できただろ?
              そのクルンは過去最高の美しさだった。


              サッカーの最後の砦。
              君が相手に抜かれたら、もう、あかん…。
              そんなポジションだからこそ、過去最強のプレーができただろ?


              そして、初めて、ひとりで、山を下りられただろ?
              もう、あかん…と思えたからこそ。
              でも、こんなところで、あきらめるわけには…と思えたからこそ。



              もう、やめたい…。もう、あかん…。


              心の底からの、涙しながらの、この言葉から、本当の勝負が始まる。


              自分の凄さにびっくりするのは、いつも、この言葉のあとである。

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              【2015年4月10日「明日の最高の自分(子育て)】

              2015.04.10 Friday 21:01
              0

                いつも、ご一読いただき、本当にありがとうございます。
                多くの方に訪問していただいていること、心より感謝いたします。
                この子育て・教育ブログは「私自身への問いかけ、言い聞かせ」として書かせていただいています。
                ですので、文体は常体です。フランクな表現を織り交ぜてもいます。
                そのあたり、どうか、ご了承ください。


                4月8日(水)

                1号(7歳の息子)の始業式。

                1号は2年生になった。

                2年生になれば、玄関でバイバイする。
                1号が自分でそう決めた。

                1年生のときは、マンションのエントランスがその場所だった。
                そこが分団登校の集合場所である。

                前々日の1年生の入学式。
                1号は2年生として1年生を出迎える。

                その日、1号は初めて玄関から、ひとりで学校へ行った。
                ただ、その日は、私のほうが家を早く出ていた。

                だから、私が1号を玄関で見送るのは、この日が初めてである。

                用意を終えた1号が私の部屋にやって来る。

                「チチィ(父)、用意できたで」

                「そうか」

                「早く、行こ!」

                んん?やっぱり、チチィに来てほしいのか?

                「ひとりで行くんやろ?」

                「あっ!ほんまや!」

                ただ忘れているだけだった。

                「いってきます!」

                「いってらっしゃい」


                「ひとりで行ったな」

                そう、2号(4歳の娘)に語りかける。

                「まあ、それが当たり前やけどな」

                当たり前の基準が上がること。

                それが成長。

                でも、私は猛烈に寂しかった。


                私はその日、仕事は昼からだった。

                雨だった。

                でも、2号とふたりで山に登った。

                2号は4月10(金)に入園式を迎える。

                ふたりでの定期的な山登りの最後である。

                桜舞い散る山道で、彼女の写真を撮った。

                「ふたりで、山登りって、やっぱりええな」
                「ゆっくり、いっぱい、話ができるからな」

                「うん!お兄ちゃんに邪魔されへんしな!」

                それはお互い様である。
                3人になると、それぞれが悪気なく話にカットインしてくる。

                山登りを終えて、私は、仕事へと向かった。


                4月9日(木)

                1号、学校を休む。

                食あたりで高熱。

                おそらくは、日曜日に焼鳥屋で食べた鳥のお造り。
                7歳のお造りのおかわりは止めるべきだった。

                前日のあの寂しさを乗り越えて、自分の心に決着をつけたのに…。

                そんなことを知らずに、目の前に1号が眠っている。

                それが人生だって…。


                私は前日のネット留学Meet the Worldのレッスン録画を観る。
                この4月から日本人講師のサポートなしのセミプライベートコース。

                1号はリラックスして、堂々と、英語でネイティブ講師とやり合っている。
                そして、他の年上の生徒たちをリードしている。
                彼の発声と発音は見事である。彼は正しく発声・発音している。
                だから、決してカタカナ英語にはならない。だから、聴き取れる。

                1号の英語力の当たり前の基準は上がり続けている。


                4月10日(金)

                1号、復活。

                “Have a nice day!”

                “Have a nice day!”

                また、ひとりで学校へ向かった。

                そして、2号は妻と幼稚園に向かう。

                私は朝から仕事がある。

                1号の入園式も私は仕事で行けなかった。

                結果的にフェアでよかった。


                幼稚園の制服を着た2号が私を呼ぶ。

                「うわぁ!!ええ!!」

                意味の分からない言葉が出た。

                私は猛烈に寂しかった。


                制服も帽子も1号のおさがり。

                あのときの1号よりも身体の小さい2号がそれを身に着ける。

                なんだろうか…この感情は。


                2号と妻と3人で一緒に家を出る。

                私はそのままひとり、駅へ向かう。

                2号がずっと、手を振っている。

                “Have a good day!”

                “Have a good day!”


                振り返る。

                今日まで、必死こいて、子育てをしてきた。
                自分で決めて、やってきた。

                自分にOKを出そう。

                Goodかどうかはわからないが…やれた。

                やってやろうと思うことは全部やれた。

                やれたことそのものにOKを出そう。


                なぜ、OKと言えるのだろうか?

                我が子たちに、ただただ興味を持ち、いつも、振り返り、気づきを得た。
                このブログを書くことで、事実と向き合い、自分と向き合うことができた。

                まずはやってみる。行動あっての振り返り。
                そして、振り返って、気づき、改善していく。
                そのサイクルをグルグルと回していく。

                もっとうまくできるには?

                その問いかけを最後にすることで、自分との向き合いは終わる。

                もっとうまくできるかも…。

                その思いで振り返りは終わる。


                振り返りをする理由。

                それは、明日の最高の自分をつくるため。


                今日まで、必死こいて、子育てをしてきた。

                もちろん、明日からも。

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                【2015年4月7日「どうすればできるのか?(子育て)】

                2015.04.07 Tuesday 17:38
                0

                  いつも、ご一読いただき、本当にありがとうございます。
                  多くの方に訪問していただいていること、心より感謝いたします。
                  この子育て・教育ブログは「私自身への問いかけ、言い聞かせ」として書かせていただいています。
                  ですので、文体は常体です。フランクな表現を織り交ぜてもいます。
                  そのあたり、どうか、ご了承ください。


                  1号(7歳の息子)の新2年生としての初めてのサッカークラブ。

                  リフティング。

                  ボールをワンバウンドさせながらの5回連続。そして、10回連続。
                  今度はノーバウンドで。惜しくも、4回連続で終わった。

                  数値目標を立てる。
                  できそうなことからやっていく。
                  少し自信が出る。次のハードルに挑む。

                  そんな時、まずは、できていること、できるようになったことを見つけ出す。

                  「ノーバンで3回連続もできるようになってんな!」

                  「4回連続やで!」

                  「そうか。4回連続か!」


                  シュート練習。
                  右足なら1点。左足なら2点。どちらで蹴ってもいい。
                  ゴールの左端と右端に入った時だけ加点される。

                  1号は1点。最下位だった。

                  次は左足のみで争う。

                  1号は1位だった。

                  「最下位やったけど、フォームはきれいぞ」

                  「ほんまに?どこが?」

                  「左も右と同じように蹴れてるのは1号だけや」
                  「きちんとコーチの言うことを守ってるからや」
                  「だから、左足だけで、勝ったやろ」

                  失敗そのものが人を成長させるのではない。
                  失敗から学べる人が成長する。
                  学ぶからこそ、成長し、いずれ、成功する。

                  どうすればできるのか?

                  その考え方がある限り、人は成長し続ける。


                  締めくくりの試合。

                  給水時。

                  1号は無言で、私の表情を見ている。私に評価を求めている。

                  「いい動きや。でも、力強さは戻ってない。全然あかん!」

                  体調不良のまま臨んだあの大会以降、1号のプレーに力強さが戻らない。

                  給水後、彼の当たりは激しくなった。
                  エースからもボールを奪い取った。
                  やっと、戻った。

                  「力強いプレー、思い出したか?」

                  「うん。やっと、思い出した」

                  気づかぬうちに、できなくなっている。
                  力弱いプレーが癖になりつつあった。

                  もう、体調も万全になった。

                  今、このタイミングで、事実を事実として伝える。


                  自主トレ“ぐちょくのれんしゅう”。

                  「昨日、縄跳び、100回連続できたで!」

                  「そうか!OKや!」

                  100回連続成功は初めてではない。ただ、最近、できなくなっていた。
                  できないことが、できなくてもいいことが、当たり前になりそうだった。
                  だから、数日前に、もう一度、100回を本気で目指すように伝えていた。

                  気づかぬうちに、手段は目的化する。

                  縄跳びを頑張る。100回目指して頑張る。
                  頑張ることが目的になってしまっている。
                  しかも、1度はできたこと。それができなくなっている。
                  できないことが当たり前になっている。

                  縄跳びの目的は体幹を鍛えること。走力を鍛えること。
                  その目的を達成するために100回という数値目標を立てている。

                  走力。
                  成長が止まっている。
                  だから、100が120へと変わっていかなければならない。

                  当たり前の基準が上がること。

                  それが成長である。


                  身体を入れるメニューがある。
                  これまた、身体を入れることが目的になっている。
                  その目的は相手からボールを奪うこと。

                  前述の通り、1号は力弱いプレーで相手からボールを奪えずにいた。

                  気づかぬうちに、手段は目的化する。


                  父と息子。

                  サッカーに関していえば、私はマネージャー。息子は選手。

                  managerとは、manage「何とかする」人。

                  それは私の本業である。

                  私の仕事の大半はマネジメントである。


                  まずは、夢を共有すること。

                  そして、数値目標を立てること。

                  そこで大切なのが希望である。

                  達成できるかも…と思えるまで、目標達成に向けての作戦を話し合うこと。

                  イングの授業4ステップも同じ考え方である。

                  希望→やる気→向上心→達成感

                  やれるかも…という希望を抱くこと。

                  希望なきスタートの先に、目標達成や夢の実現はない。


                  希望と共にスタートを切る。

                  スタートを切ること。それは覚悟を意味する。

                  何が何でも、目標まで、渡り切るという覚悟。


                  渡り切るまでに、すべき大切なこと。

                  フィードバック。

                  feedbackとは…。

                  結果を原因に戻すこと。
                  目標と現実のズレを戻すこと。
                  手段と目的を元に戻すこと。
                  難しいをチャレンジングに戻すこと。
                  無理かも…を、やれるかも…に戻すこと。

                  つまりは、元気を戻すこと。元気を与えること。


                  昨日、新1年生の入学式に、新2年生として参加した1号。
                  舞台に上がっての新1年生へのメッセージ。
                  1号にもその役割が回ってきた。彼自らがやると決めた。

                  「完璧にできたで!」

                  その日、私はマンションのエントランスに行かなかった。
                  彼は生まれて初めて、本当にひとりで、学校へ向かった。

                  これから、毎日エントランスで交わした彼との会話の時間がなくなる。
                  さらに、私の仕事の都合で、これから、彼との時間は減るだろう。

                  だからこそ、彼のプロセスを知っておかなければならない。

                  最善のフィードバックをするために。


                  どうすればできるのか?

                  だいじょうぶ。

                  何とかする。

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                  【2015年4月3日「心が触れ合うまで(子育て)】

                  2015.04.03 Friday 07:33
                  0

                    いつも、ご一読いただき、本当にありがとうございます。
                    多くの方に訪問していただいていること、心より感謝いたします。
                    この子育て・教育ブログは「私自身への問いかけ、言い聞かせ」として書かせていただいています。
                    ですので、文体は常体です。フランクな表現を織り交ぜてもいます。
                    そのあたり、どうか、ご了承ください。


                    2号(4歳の娘)が泣き叫んでいる。
                    猛烈な爆音で泣き叫んでいる。


                    笑顔で、頑張って、走り続けている。
                    でも、そこは、緩やかな下り坂。
                    どんどん、どんどん、下っていく。
                    もう、力を出さなくても、下っていく。
                    このままでは、転んで、怪我をする。

                    さあ、どうしようか?
                    このまま、転んで、怪我をさせるか?

                    私は身体を呈して、彼女を止めようと決めた。

                    例えるなら、そういうことである。


                    「座りなさい」

                    2号と対峙して、正座する。

                    彼女の考え方が間違っている。
                    いつの間にか、間違ったまま、生き続けている。
                    間違っている自覚がない。当然、悪気もない。
                    これは危ない。

                    風呂で1号(7歳の息子)と遊んでいた2号。
                    そして、自分本位な行動に出た。
                    相手の気持ちを考えない。ルールを守らない。

                    「それは違うやろ、2号」

                    「だって、これ、2号のやから!」

                    言い返してきた。

                    彼女に親に反抗する気持ちなど全くない。
                    彼女は自分の考え方が正しいと思っているだけ。
                    その考え方は間違っていることを私は伝えた。
                    彼女は怒った顔をしながら、1号に謝った。

                    私はそれを許さなかった。
                    反省ができない彼女の心の調子を今、戻さなければならない。

                    「あかん。また、心に悪魔おるな。悪魔、出さなあかんな」

                    彼女が2歳の時、私はたった一度だけ、彼女に雷を落とした。

                    「真っ暗に行って、悪魔、出そか?」

                    そこから、彼女の爆音が始まった。
                    彼女が謝ろうとも、何を言おうとも、私はその一切を拒絶した。
                    彼女の頭と身体を洗って、先に、風呂から出した。

                    その後も、ずっと、爆音。
                    2号は泣きながらも、妻に説明して、懇願している。

                    「2号が何か悪いことしたんやろ?」

                    「うん」

                    「じゃ、しゃあないわ」

                    また、爆音。

                    1号を洗って風呂から出して、私も出た。
                    2号と目が合う。
                    私は彼女を右脇に抱えて、大爆音とともに、私の部屋へ。
                    部屋を真っ暗にした。とうとう、大爆発。
                    私は、予定通り、すぐに、明かりをつけた。

                    「座りなさい」

                    2号と対峙して、正座する。

                    こんな乱暴なやり方でしか、彼女を止めることができない。
                    その無念さはある。でも、教育はタイミングが大事。
                    そして、責任。私は自分の娘の成長に対する責任を果たす。

                    もう、すっかり、悪魔はいなくなっている。
                    彼女の表情を見れば、わかる。
                    反省している。だから、もう、叱らない。
                    穏やかに彼女と会話をする。


                    私の心の中は…。

                    幼稚園入園を目前にして、彼女には憧れがない。

                    1号とは全く違う。それは環境の違い。

                    親と遊ぶことがほとんどだった1号。
                    友達と遊ぶにしても、そばに親がいた。

                    2号には1号がいる。1号の友達がいる。その友達の妹弟がいる。
                    妻や私が1号のサッカーの試合の観戦中は、遠くで、友達と遊んでいる。
                    幼稚園にも、1号のお迎えで、2年間、行き続けた。
                    家以外の活動体験が1号とは圧倒的に違う。
                    だから、場慣れをしている。

                    「あと9回寝たら、幼稚園に行けるな!」

                    「あと9回もあるんかい!1回にしてほしいわ」

                    日々、こんな感じで、彼女は大した不安もなく、幼稚園を楽しみにしている。
                    ただ、楽しみにしてはいるが、それは憧れではない。
                    そして、不安はないが、自信もない。

                    彼女は、すでに、自分の等身大の姿を知っている。
                    身体は一番小さい。友達と比べて、まだ、これもできない。あれもできない。
                    そんな体験を、彼女はすでに積み重ねている。

                    私に対する恐怖心ではなく、憧れの力で、心の調子を戻してほしい。
                    そして、できれば、憧れを持って、幼稚園に行ってほしい。
                    その憧れは、小さくてもいいから。


                    「2号、幼稚園に行ったら、新しい友達、いっぱい作りたいか?」

                    「うん」

                    「そうか。じゃ、友達の気持ちを考えられる人になろうな」

                    「はい」

                    「ルールを守れる人になろうな」

                    「はい」

                    「よし。あとは、どうしたら、できるか?を考えよう」
                    「誰の真似をしたら、できるようになると思う?」

                    「お兄ちゃん」

                    即答だった。

                    そうなん?

                    彼、結構、出来不出来、激しいで…。

                    「他には誰か、いてるか?幼稚園の先生とか…」

                    完全なる誘導である。もう、下手過ぎる。

                    「いない。お兄ちゃんだけ」

                    そうなんや…。

                    「そうか。お兄ちゃんみたいになりたいんか?」

                    「うん!」

                    彼女の憧れを見つけた。


                    すっかり女の子になった2号。

                    「かっこいい」より「かわいい」が好きになった2号。

                    だから、兄への憧れは、もう、ない。

                    私は無意識にそう思い込んでいた。


                    「1号、座りなさい」

                    「ええ?1号もなんか悪いことした?」

                    正座をして、1号と対峙する。私の横には、2号が正座。

                    「2号は、君の真似をしたら、できるようになるって言った」
                    「1号、いい見本に、なってやってくれ」

                    「ええ…できるかなぁ」

                    正直者。

                    「1号以外に見本はいないって。1号、頼むな」

                    「そんなに1号に憧れてるんかぁ…」

                    なぁ…。

                    「2号、“お願いします”や」

                    「お願いします」

                    「はい」


                    兄に憧れる妹の心。
                    それを深く探っていこうと思う。

                    手で探る。手は心。心で探る。
                    心の構えをリセットして、心で心を探る。
                    心が触れ合うまで、探る。

                    4月から2年間、2号とふたりで幼稚園に行く。
                    手を繋いで、たった5分の道のりを、ふたりで歩く。

                    彼女の手は、まだまだ小さい。
                    彼女は、私の左手の小指だけを強く握りしめる。
                    右手の場合は、人差し指に変わる。
                    1歳の時から、ずっと、そうである。それは1号も同じだった。
                    おかげで私の小指は曲がっている。痛くもある。
                    人差し指は、左よりも、一回り太くなっている。そして、痛い。

                    この痛みだけは、ずっと、なくならないでほしいと思う。

                    そして…。

                    もう少し、彼女の手が大きくなったら…。

                    私の掌で、彼女の手を、しっかりと握りしめる。

                    心が触れ合うまで、握りしめる。

                    category:子育て | by:武本貴志(たけもとたかし) | - | - | -

                    【2015年4月2日「覚悟を伝える(授業)】

                    2015.04.02 Thursday 11:00
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                      多くの方に訪問していただいていること、心より感謝いたします。
                      この子育て・教育ブログは「私自身への問いかけ、言い聞かせ」として書かせていただいています。
                      ですので、文体は常体です。フランクな表現を織り交ぜてもいます。
                      そのあたり、どうか、ご了承ください。


                      最初よりも、みんな、正解の数が圧倒的に増えた。
                      ほとんどの生徒が、すでに、100点になった。

                      イングの春の満点講習会。

                      満点講習会。
                      最後の授業でファイナルテストを実施。
                      そこで、みんなが、満点を目指す。
                      さらに、翌日、プラス1の授業として、やり直し会を開催する。
                      みんなが満点をとって終わることが1つの約束。
                      すでにその約束を果たした生徒は、やり直し会で更なる高みに挑む。

                      私は新中3クラスの英語を担当している。
                      この3月から受け持ったクラス。
                      私の苦手な名前を覚えること。
                      もう、名前と顔は完全に一致した。

                      しかし、校舎長は春期講習会で席替えを実施した。
                      環境を変えることは生徒たちの成長には欠かせない。
                      実にいいことである。本当にいいことである。
                      講習会から来てくれている新入生たちもいる。
                      本当に有難く、実にいいことである。

                      私の苦手など、小さなことである。
                      もう、名前と顔は完全に一致した。
                      校舎長のおかげで、私の生徒たちへの集中力はさらに高まった。
                      やはり、環境の変化は成長には欠かせない。

                      2000年生まれの学年の子たちである。
                      20世紀生まれの最後の子たちである。

                      そのことに大した意味はない。
                      ただ、そんなことを考えるだけで、少しは生徒たちの目線に立てる。


                      このクラスと出会って、1ヵ月。

                      3月の初回の授業の訓話。

                      高校受験。自分の進路を自分で決める。
                      それが14歳と15歳の決定的な違い。
                      大人の第一歩を踏み出す。
                      まずは、よくここまで来た…と労う。
                      そして、自分の未来を切り開くぞ…と心を合わせる。
                      最後に、大人の世界をなめてはいけない…と告げる。

                      そうやって、生徒たちに希望と覚悟を語る。

                      「先生のこと、怖いと思っている人?」

                      ほとんどの生徒が手を挙げた。

                      「やっぱり(笑)」

                      授業を受け切った後、そうやって手を挙げることができる。
                      生徒たちが手を挙げてもだいじょうぶだと思ったこと。
                      それが大切である。

                      2回目の授業で、一気に関係性を深める。
                      私の裏も表も、できるかぎり、全部、さらけ出す。

                      そして、3回目の授業。

                      「武本に、ちょっと、慣れてきたやろ?」

                      緩みが見えたとき、私は笑顔でそう告げる。

                      「先生は、絶対に、やり切らせるぞ」

                      勝負どころでは、私は真顔でそう告げる。

                      そんな授業を経ての春の講習会。

                      生徒たちはできないことができるようになった。


                      授業人として、絶対に、誰にも負けてはいけない。
                      そう思っていることが私にはいくつかある。

                      その1つが責任。

                      生徒たちができるようになること。

                      それに責任を持つということ。

                      そこから逆算して、考動する。

                      だから、厳しくやるという単純なことではない。

                      できるようになる。

                      それには基本原則がある。

                      それをイングでは4ステップと呼んでいる。

                      希望→やる気→向上心→達成感

                      このサイクルをグルグル回す。
                      この順番でグルグル回す。

                      やる気の前に、希望である。

                      できるかも…という希望を抱けること。
                      言い換えれば、超えるハードルを見つけるということ。
                      英語に無関心だった生徒が、超えてみようか…超えてみたいな…と思うこと。

                      そして、先生は自分を認めてくれた。先生はわかってくれている。
                      その安心感が、眠っていたやる気を大きく引き出す。


                      「遅れてすみませんでした!」

                      猛ダッシュで教室に駆け込んできた。
                      彼に理由を聞いた。家庭の事情だった。納得した。

                      やむをえない遅刻であっても、彼が走ってきたこと。
                      私はその行動の正しさを認めた。


                      「宿題をやっていて遅れました…」

                      彼は走って来なかった。

                      「その理由で、先生は納得すると思ってるんか?」

                      そんな問いかけから、彼との会話を始めた。
                      そして、私はすぐにわかった。
                      彼はこんなとき、どうすればいいのか?を知らない。
                      正しい行動を知らないだけ。

                      こんなとき、私は1点に集中する。
                      彼は反省をしているのか?

                      「同じ失敗はするな」

                      深く反省をしている相手に、これ以上、何も言うことはない。

                      私の責任は、彼ができるようになること。

                      反省を認め、次はできると信じたのなら、あとは、本人に託す。


                      明日が満点テストの日。

                      生徒たちに何が伝わっているか?

                      その答えが出る日。


                      「武本に、ちょっと、慣れてきたやろ?」

                      それは私の緩さを伝えたいわけではない。

                      「先生は、絶対に、やり切らせるぞ」

                      それは私の厳しさを伝えたいわけではない。


                      生徒たちができるようになる。

                      自分でできるようになる。

                      家でできるようになる。

                      テストでできるようになる。

                      私はその責任を果たす。

                      私は、その覚悟を、生徒たちに、手を変え、品を変え、伝えている。

                      それが、生徒たちの向上心を強くする。

                      私はそれを強く信じている。

                      category:授業 | by:武本貴志(たけもとたかし) | - | - | -

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